【U.S. Mail TypeⅠ & TypeⅡ】Development Process

所有しているヴィンテージのU.S. Mail BagをデザインベースにLWBの解釈で再構築しております。

サイズや縫製等、LWB流の考え方やものづくりにブラッシュアップするべき点は改良をしておりますが、私自身が非常に魅力を感じている、ヴィンテージメールバッグならではのディテール・ルールは生かし、落とし込んでおります。

そうなるとやはり、ヴィンテージメールバッグのディテールを知っていただくことが、LWBの【U.S. Mail Bag】 に対するプロセスや考え方をより深く理解していただけることに繋がるかと思いますので、今回はヴィンテージの個体に焦点を当てながら解説していきます。

ヴィンテージのメールバッグは大きく分けて3つの仕様があると認識しております。
私はその3つの仕様を独自に「TypeⅠ」「TypeⅡ」「TypeⅢ」と区別しており、それぞれ以下の特徴があります。


●TypeⅠ


・製造が1930〜1960年代頃
・ポケットが一つで内装背面側(manufacture name、製造年月が刻印されている部分)に革が当てられていない
・留めベルトとバックルを固定するリベットがそれぞれ2つずつ
・留めベルト上部のカットラインが丸い
・マチパーツが2枚構成(接続部分のリベットは2つ)
・被せパーツの取り付けが深い位置から
・ショルダーストラップがリベットで直付け(着脱不可)
・TypeⅡ、TypeⅢと比べて小さい


●TypeⅡ


・製造が1940年代前後
・ポケットが2つで内装背面側(manufacture name、製造年月が刻印されている部分)に革が当てられている
・前部のポケットに余白を持たせる為、正面にプリーツが入る
・留めベルトとバックルを固定するリベットがそれぞれ1つずつ
・留めベルト上部のカットラインが尖りのある形状
・マチパーツが3枚構成(接続部分のリベットは3つずつ)
・被せパーツの取り付けが浅い位置から
・ショルダーストラップがレバー金具で取り付け(着脱可能)
・TypeⅠと比べて大きめ


●TypeⅢ


・製造が1950〜1970年代頃
・留め具が付かない
・TypeⅠ、TypeⅡと比べて革が柔らかい
・基本的なディテールはTypeⅡと同じ


当時の資料等を確認したわけではないので、あくまで今までに私自身が見た個体のディテールをベースにした上での見解にはなりますが、この様なルール・特徴があります。

そもそも当時そういった製造年の期間や細かいディテールが記載された資料が存在していたのかどうか、ましてや今残っているかどうかは分かりませんが、存在しているのであれば見てみたいですね、、、

これらとは別に、更にサイズが大きい物もありますが、作りの部分でいうと上記の3タイプが基本になるかと思います。

また、余談ですがTypeⅡにはU.S.Navy刻印が入っており、米軍基地内で使われていたという推測もあります。

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この様なそれぞれの特徴がある中で、LWBのART PIECE BAGのデザインベースとして「TypeⅠ」と「TypeⅡ」を採用しております。

ART PIECE BAG-08【U.S. Mail TypeⅠ】

ART PIECE BAG-09【U.S. Mail TypeⅡ】

冒頭でも触れている通り、
・サイズ感を現代に合わせて少し小さくしている点
・縫製を総手縫いで仕立てている点
・裁断面の仕上げ
以上の点は改良している部分としては大きな所かと思います。

ショルダーストラップの部分はTypeⅠ・TypeⅡ共にTypeⅠの直付けリベット留めの仕様を採用しております。
そもそもショルダーのみの1WAYなので着脱出来る意味はありませんし、個人的にショルダーバッグは直付け仕様が好みです。すっきりもしていて良いですね。

その他は基本的にヴィンテージルールに従って形にしています。

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ここまではそれぞれの異なる仕様にフォーカスしてきましたが、メールバッグの最大の特徴とも言える「刻印」の部分。

ここも多少の違いはありますが基本的には統一されたディテールになります。

ヴィンテージを元にしたU.S. MAIL刻印と、ヴィンテージの書体を元にオリジナルで製作したL.W.BROTHER刻印の2パターンを採用しております。

そして、内装の刻印も重要なディテールの一つです。
manufacture name(製造元)、manufacture date(製造年月)の刻印が入ります。

それぞれの製造元の刻印が押されているのですが、BONA ALLEN製の個体が圧倒的に多いです。

様々な個体の刻印を見ているうちに気付きがあり、遊び心としてLWBの刻印にも落とし込んでおります。

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そしてショルダーストラップですが、商品ページにも記載しているように、革を貼り合わせた「両銀面仕様」に仕上げております。

また、ストラップの長さに関しましては、少し短めに設計しております。
当時の映像や写真を見ると、ストラップを極端に短くして斜め掛けではなく片掛けで使用しているシーンをよく目にします。


(雑誌『Coronet』1948年6月号より引用)


(1951年の映画『Cause for Alarm!』 より引用)

勿論、商品ページの写真を見ていただいても分かるように、この当時のストラップほど短くはありませんが、多少この写真の様なスタイル・イメージでも使用していただけるように設計しました。

ショルダーストラップの長さのご希望がある際はご注文時にお申し付けください。

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解説は以上になります。
多少脱線するところもありましたが、プロセスや考え方の部分が少しでも伝わっていたら幸いです。

PRODUCT PAGE
ART PIECE BAG-08【U.S. Mail TypeⅠ】
ART PIECE BAG-09【U.S. Mail TypeⅡ】