今回は【Satchel TypeⅠ & TypeⅡ】について深掘りしていきます。

LWBの【Satchel TypeⅠ & TypeⅡ】は、イギリスの伝統的な学生カバンであるサッチェルバッグをベースにしており、中でも私が所有する1960~1970年代頃の2つのヴィンテージ個体から着想を得ています。



当時のサッチェルバッグは基本的に、ショルダーストラップが直接取り付けられており、持ち手は無く、かなりシンプルなものが多い印象です。
バッグ自体の構造も、メインポケットの前面に一回り小さいポケットが配置され、さらにその前面にカードホルダーが付き、2本のベルトで留める仕様がほとんどです。
この構造こそが、サッチェルバッグの原型と言えるでしょう。
起源を辿ればローマ時代にまで遡るとも言われていますが、いわゆる私たちがイメージするサッチェルバッグの原型が確立されたのは、1950〜60年代頃だと思われます。
フロントのカードホルダーは、名札の様な物を入れるためのディテールでした。

当時、イギリスの学生カバンとして普及した際、多くの子どもたちが似たバッグを持っていたため、自分のものだと判別できるように「氏名」や「住所」「学校名」などを書いたカードを差し込んでいたそうです。
メインポケットとフロントポケットの連なるバランス、2つのバックル留め仕様、そして、使い込まれたヴィンテージならではの雰囲気。
それらが相まった美しい佇まいに惹かれ、このバッグを見たおよそ6年前(2020年頃)から、「いつか、私なりの解釈を加えたプロダクトを生み出したい」と考えておりました。

頭の引き出しにあったという点では、ART PIECE BAG-01【Cheval】よりも先に構想が始まっていたと言えるかもしれません。
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そんな歴史あるサッチェルバッグをベースに構築したプロダクトが、【Satchel TypeⅠ】、【Satchel TypeⅡ】になります。
ART PIECE BAG-04【Satchel TypeⅠ】

ART PIECE BAG-05【Satchel TypeⅡ】

マチの構造違いで2Typeの展開となります。
・所有するヴィンテージと同様の仕様を採用した「TypeⅠ」
・手縫いの技術をより活かした仕様の「TypeⅡ」
※もちろん、縫製はどちらのタイプも総手縫いの仕立てとなります。
マチの構造が異なるため、経年変化後の表情がまったく異なります。
TypeⅠは基本的にマチが内側に折れるため、横に広がるようなクセはつきません。ヴィンテージの個体を見ていただくと分かりやすいかと思います。
対してTypeⅡは、使い込んで革が馴染んでくると、外側にマチが広がるフォルムへと変化していきます。(下の写真3枚は数ヶ月使用したプロトモデル)



使えば使うほどシルエットに差が出てきますが、それぞれ良い表情になります。
また、TypeⅡのマチは手縫いでしか仕立てることのできない仕様となっています。(※異素材や柔らかい革であればミシンでも形にできるかと思います)

ただ、これは「手縫いでしか縫えないから」採用したわけではなく、あくまで「つくりたい表情を追求した結果」この形に行き着いたものです。しかし結果的に、それがの一つの魅力になっていることは間違いありません。
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ショルダーストラップは商品ページにも記載しているように、革を貼り合わせた「両銀面仕様」に仕上げています。


私自身、ウール素材のシャツやジャケットを着用している際に、革の床面(裏面)が剥き出しのバッグを使い、衣類へのダメージを痛感した経験があります。
そうした背景からも、LWBのショルダーバッグには欠かせない仕様となっています。
さらに「両銀面仕様」にするにあたり、縫製(手縫い)が必要となりますが、この部分には糸の擦れを軽減する工夫も施しています。
また、直付け仕様が標準となりますが、ショルダーストラップを取り外し出来る2WAY仕様での製作も可能です。
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ハンドル(持ち手)は有り/無しをお選びいただけます。


強度や堅牢性を持たせつつも、バッグ全体に馴染むよう設計しました。
あえて金具と革の接続部分に程よくクリアランス(隙間)を設けることで、ハンドルを使わない時には本体に極力添うよう、オフセットされるイメージでバランスを整えています。

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【Satchel TypeⅠ & TypeⅡ】の解説は以上になります。