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写真1-2枚目 : 1950’s France P.T.T. Waist Bag
写真3-4枚目 : ART PIECE BAG 【Cheval】(約6ヶ月使用)
随所にパイピングが施されています。
玉縁部分(写真1-4)と緑革巻き部分(写真5-8)
見た目は違いますが、どちらもバッグ自体の強度を高める補強の役割です。
・玉縁部分
デザインとしても美しい部分ではありますが、ヴィンテージバッグを細部までよく見ると、あくまで実用性を考えた結果そうなっていることが見て取れます。
本来の玉縁は革を曲げ、筒状を形成し、挟めるため、革の銀面のみが表に見えるのですが、ヴィンテージの仕様を見ると革の断面が見えます。(写真1-2)
おそらく帯状に裁断した革をそのまま挟んでいるのではないでしょうか。(なので厳密に言うと玉縁と言わないのかもしれません。)
見た目より効率や実用性、耐久性を意識したつくりであることがわかります。
自分なりにそう推測した上で、L.W.B.がつくる Chevalでは、本来の筒状にする玉縁を採用しております。(写真3-4)
見た目の部分でもそうですが、革の断面は銀面(革の表側)に比べ、水に弱く、強度としても劣る為です。
ただ個人的には、革の断面が見えるヴィンテージならではの荒々しい雰囲気も同じくらい魅力的に感じます。
・縁革巻き部分
各ポケット開口部、外周部分に革を巻き付けた仕様です。
革の断面からの水の染み込み、擦れ、伸びを考慮し軽減する為の補強になります。
こちらはヴィンテージと同じ仕様、同じパターンでChevalに採用しております。
上記で革の断面の強度、耐水性について触れていますが革を当てる以外にも革の断面を磨く “コバ磨き “をすることで耐久性を高めることが出来ます。
寧ろタンニンしの革を使用したものづくりの場合、コバ磨きをして処理する方が主流だと思います。
実際、LWBで展開しているウォレットや革小物は全てコバ磨きによる断面の処理をしています。
Chevalを構築する上で、縁革巻きによる断面の処理を採用しているのには意味があり、ヴィンテージと同じ仕様だからという理由で反映している訳ではございません。
その意味というのがLining(バッグの内側)に関係してくるので、後の投稿で合わせて解説させていただきます。